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「中攻会」は、搭乗員、整備員、技術者など幅広く中攻に関連した人々の交流、親睦と中国、太平洋の戦塵に散った戦友たちの慰霊を目的に戦後三〇年を経て、昭和五十五年十二月に結成されました。
東郷神社「海の宮」にて開催された第一回総会は出席者一七六名を数え海上自衛隊音楽隊の演奏も奏でられるという大変な盛会ぶりでした。それから三十年の歳月が流れました。この間。年一回の慰霊祭、総会と年二回の会報「中攻」の発刊、「中攻史話集」「中攻とともに戦後五十年」などの出版物の刊行を果たし、現在でも中攻会の会員は三三九名、遺族会一一七名、合計四五六名を数えます。 しかし会員の状況を考え、平成16年10月31日をもって30年間続けてまいりました中攻会の活動を一旦停止し、平成17年より12月10日を「中攻の日」と定め、慰霊祭と集会を行なうことになりました。 そしてこの12月10日を期してインターネット上に「中攻の会」のホームページHPを立ち上げて、新しい時代に向けて中攻の歴史を末永く伝えてゆく事になりました。 平成17年12月10日 |
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「中攻の会」会長
壹岐春記 明治45年(1912年)鹿児島生まれ。海兵六十二期。高雄空、十三空、鹿屋空、新竹空、宮崎空、攻撃四〇六を経て終戦時豊橋空飛行長。少佐。マレー沖海戦では第三小隊隊長としてレパルスに雷撃を行う。平成23年10月8日没 |
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この度、平成17年12月10日に中攻の会ホームページ(HP)を立ち上げることになり、まことに慶賀にたえません。既に実現して多くの視聴者よりのアクセスを得ているHP「大日本海軍」およびHP「零戦の会」と共に内容の充実を図りながら、HP「中攻の会」へのアクセスの今後の拡大に期待しています。 私はこの戦争末期に近い昭和19年10月から昭和20年3月までを通じて比島と本土において中攻の戦闘に参加しましたが、中攻部隊の現地における死闘の戦いに直面し、その現実の厳しさを忘れることは出来ません。 なお、中攻の会HPの立ち上げる事について、HP「大日本海軍」の管理人であります(有)インターネットサービスの中川英彦様に多大なご支援を頂いております事に厚く御礼申し上げます。 ここに中攻とともに亡くなられた英霊の慰霊を念頭し平成十六年第三十回中攻会慰霊祭に述べられた祭文を示します。 |
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謹んで諸霊に申し上げます。 菊花香るこの佳き日に第三十回中攻会慰霊祭に当たり謹んで諸霊に申し上げます。 昭和十二年には支那事変の劈頭悪天候を衝いて歴史的な渡洋爆撃を敢行し、一躍その勇名を内外に轟かせました。爾来支那大陸の奥地深く要地の爆撃行を反復してその精鋭ぶりを遺憾なく発揮いたしました。次いで大東亜戦争の起こるやその初頭に英国新鋭戦艦プリンス・オブ・ウエールズ、レパルスの二隻をマレー沖に轟沈する比類ない精鋭振りと中攻の優秀な攻撃威力を世界に顕示いたしました。 さらに、その機動力を発揮して広大な太平洋、インド洋の戦域を東西南北に馳駆し、敵の熾烈な抵抗も排除して主要基地及び船舶攻撃を反復して赫々たる戦果を収め、わが海軍航空隊史上不滅の金字塔的偉業を成し遂げました。これは中攻隊員が搭乗員たると地上勤務たるとを問わず全隊員が強い使命感に燃え一丸となって協力し合った中攻魂の成果であり往時を回想し感慨一入深いものがありますと同時に我々一同の終世の誇りとするところであります。 しかし乍ら敵の対空兵力は質、量ともに急速に増強されましたが諸霊は決然と突入されました。かくて勇戦奮闘の間 尊い命を国に捧げられ或は猛訓練中に惜しくもその職に殉ぜられ或は病を得て物故せられ今やその聲咳に接することが出来ませんことは真に痛感の極みであります。 茲に諸霊の赫々たる武勲や輝かしい業績を偲びし謹んでご冥福をお祈り申し上げます。 今日わが国が世界の大国として繁栄と平和を享受し又諸外国と友好親睦を深め特に嘗て戦場であった太平洋アジアの諸国独立と発展という世界史の転換に寄与する処が少なくないことは偏に諸霊の尊い犠牲と御加護並びに貴重な精神及び技術的遺産の賜と確信しております。翻ってわが国の理念なき政治的荒廃とわが国を繞るアジアの流動する情勢を顧みますと安閑たるを許さず国を守る気概の高揚ゆるがせに出来ないものがあります。 この秋にあたり私共は諸霊の打ちてられました中攻隊の光輝ある偉業並びに伝統と祖国の平和と安全とを希求されました御意志とを深く肝に銘じ茲に二十九周年の慰霊祭を迎えるに当たり一同誓いを新たにする次第であります。 茲に重ねて諸霊のご冥福をお祈り申し上げますと共に御導きと御加護とを賜りますよう祈念して慰霊の言葉といたします。 平成十六年十月三十一日 中攻会世話人代表 壹岐春紀 |
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