一式陸攻の操縦席は2層になっており副操縦員の下には爆撃席に抜ける通路がある。窓はアクリルとガラスが使用され、天井は日差しを防ぐカーテンが取付けられていた。操縦員上の窓は大きく開き、地上滑走の際は副操縦員が身を乗り出して誘導を行った。
計器板は数種類あるが、これは1943年頃のもの。正、副操縦員の計器は同じではなく副操縦員側にはエンジン関連の計器が見られる。中央の黒いユニットは自動操縦装置で長時間飛行する一式陸攻の場合、操縦員の負担を軽減した。
計器は目盛りと針に蓄光塗料が使用された物の他、計器板中央のT式指示器、羅針議(コンパス)の様に電球で発光する物があった。

操縦桿支柱には紫外線灯があり蓄光塗料はかなり明るく発光したと思われる。その他、操縦桿支柱には正副共に魚雷投下スイッチが取り付けられている。

雷撃(魚雷攻撃)の際は、偵察員が目標までの距離と機体の高度を読み上げ、操縦員が魚雷の投下を行った。

投下の際は、安全装置である割栓を抜きスイッチを押す。

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